RSウィルスの症状のピークはいつ?コロナとの違いや治療を解説

RSウイルス

こんにちは!

今回は、”RSウイルス”という呼吸器の感染症に繋がるウイルスについてご紹介させていただきます!

RSウイルスは非常に感染力が強く、乳幼児や免疫力低下している人にとって深刻な健康被害を及ぼす可能性があります。

また、RSウイルス感染症は、現在もじわじわと全国的に感染が拡大している”コロナウイルス感染症”と症状が似ていると言われております。

・RSウイルス感染症の具体的な症状は?
・コロナウイルスとの明確な違いは?

などなど、気になる内容をお伝えいたします!では見ていきましょう♪

RSウイルスとは?

RSウイルスは、日本を含め世界中に分布しており、人間が生涯にわたって何度も風邪などの感染症状を繰り返すウイルスです。

生後1歳までに半数以上が、2歳までにほぼ100%の乳幼児が感染するとされています。

2歳以上のお子様はいわゆる”鼻風邪”で終わる事が多いですが、1歳未満の乳児や、心臓や肺の基礎疾患といった免疫不全がある場合は感染すると重症化しやすいため、注意が必要なウイルスでもあります。

〈潜伏期間は?〉

RSウイルス

基本的には2~8日間の潜伏期間を経て、症状が発症します。

〈感染経路は?〉

RSウイルス

感染者の咳やくしゃみ、会話の際に飛び散るしぶきを吸い込む事で発症する”飛沫感染”
感染者との直接の接触や、ウイルスがついた手指や物を触ったりする事で発症する“接触感染”といった感染経路があります。

〈感染力〉

RSウイルス

RSウイルスは非常に感染力が高いと言われております。
その為、幼稚園や保育園では集団感染がおこるケースがあり、また、通園中のご兄弟がおられる場合は、ご家族にも感染する可能性がゼロではありません。

〈流行時期〉

RSウイルス

近年では夏から増加傾向となり秋にピークがみられていました。
2021年以降は春から初夏に継続した増加がみられ、夏にピークを迎えております。
地域や年によって変動しますが、冬に流行する年もありますので、基本的に一年中注意が必要なウイルスとなっております。

▶︎発熱の基準は何度から?外来に行くべき目安やよくある症状を解説

RSウイルスとコロナウイルスの違いは?

RSウイルス

冒頭でもお伝えしたように、RSウイルスとコロナウイルスは症状が似ていると言われております。

では、どのような点が似ているのでしょうか?

RSウイルス新型コロナウイルス
主な症状発熱・気管支炎・肺炎発熱・空咳・倦怠感
潜伏期間2~8日間1~12.5日間
感染経路飛沫感染及び接触感染飛沫感染及び接触感染
予防方法手洗い、マスク、換気手洗い、マスク、換気

といったように、互いに呼吸器系の感染症の為、症状や対策方法が非常に似ております。

また、令和5年5月8日に感染症法の位置づけが「5類感染症」に変更となった新型コロナウイルスと同様、RSウイルスも「5類感染症」と位置づけられております。

似ている点は多くありますが、どのような点で違いがあるのか見ていきましょう。

大きな違いとしては「特効薬の有無」が挙げられます。

新型コロナウイルスは、世界的に大流行された事もあり、迅速に特効薬の開発が進められました。

その反面、RSウイルスは認可されている特効薬の開発が未だされていません。

また、RSウイルスはワクチン接種などの予防策がない事も、新型コロナウイルスとの大きな違いですね。

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RSウイルスの症状について?

RSウイルス

続いては具体的な症状についてご紹介していきます!

基本的な症状としては、

・発熱
・鼻水/咳

などの症状が数日間継続して起こります。

多くは軽症で済みますが、咳がひどくなり、「ゼーゼー、ヒューヒュー」という喘鳴を伴った呼吸困難が出るなどの症状が出現した場合は、細気管支炎、肺炎へと進展することがあり注意が必要です。

乳児やご高齢の方、免疫不全がある場合等は、

・肩で息をする
・あばらが浮くような呼吸になる
・食事や水分が取れにくくなり、脱水症状が起こる

など、重症化とみられる症状が発症するリスクが高い為、早めに病院を受診するようにしましょう。

熱がぶり返す(上がったり下がったり)ときの対応法

RSウイルスに感染すると、発熱が上がったり下がったりを繰り返す症状が多く見受けられます。

比較的元気で食事や水分をしっかりと摂取出来るようであれば、特に心配する事はございません。

ただ、発熱が長引いたり、けいれんや意識障害等の症状が見られましたら、速やかに医療機関を受診しましょう。

▶︎ウイルス性胃腸炎の症状で下痢のみが起きる理由|何日で治る?

RSウイルスの治療について

RSウイルス

前述したように、RSウイルスは特効薬やワクチン接種等の予防策がない為、特別な治療法はありません。

その為、気管支を広げる薬や痰を出しやすくする薬、解熱剤などを使用した対症療法が治療の中心となります。

後は、適切な栄養摂取と水分補給を行って、安静にしている事が第一です。

それでも回復する様子がなく、呼吸器系に障害が出始めたら、重症化するリスクが高い為、速やかに医療機関を受診しましょう。

RSウイルスに効く薬や抗生物質はある?

RSウイルス感染症は、細菌と違いウイルスが原因の病気であるため、抗生物質は効果がありません。

発熱があれば解熱剤を、咳症状があれば咳止めの薬を、といったように症状にあった薬を処方いたします。

RSウイルスがすぐに治るような万能薬が開発されるといいですが…

RSウイルスの感染を防ぐための予防対策

RSウイルスは”接触感染””飛沫感染”という感染経路で広がっていきます。

2にて簡単に記載しましたが、適切な予防対策としては

・感染者本人及び、周囲の人もしっかりと手洗いうがいをする事
・マスクの着用
・感染者が触れた物などを丁寧に消毒する事
・人込みを避ける事

になります。

どれも新型コロナウイルス感染症が再流行した時に、皆様対策出来ていたかと思われます。

感染を防ぎ、健康的な毎日を送れるようにしましょう♪

横浜内科・在宅クリニックの対応

当院では、丁寧な診察を行い症状に対する適切な薬で調節を行わせていただきます。

RSウイルス、コロナウイルスの患者様の対応ももちろん可能です。

概ね発熱していると思われますので、発熱外来を用意し車内で待機して診察を受けることも可能です。

・子供が急な発熱と咳を繰り返している
・近くの発熱外来を受診し検査を希望したい

といった方はぜひ当院をお尋ねくださいね♪

神奈川県で急な往診は横浜内科・在宅クリニックをご利用ください

神奈川県で急な往診が必要な場合、横浜内科・在宅クリニックが『家来るドクター』としてお家や施設などに往診にて対応いたします。

RSウイルス感染症を診断する検査は出来かねますが、新型コロナウイルス/インフルエンザウイルス/溶連菌などの検査を行う事は可能となります。

もしRSウイルスだったとしても、治療法は対症療法での治療がメインとなりますので、その時の症状にあったお薬の処方が可能です。

夜間/休日にお困りの症状やご不安ごとがある方、ぜひ一度お気軽にご連絡くださいね♪

まとめ

今回RSウイルスに関してご紹介いたしました。

大人が感染しても咳や鼻水が少し出る程度で、RSウイルスと気づかず風邪と判断されてそのまま治ってしまうケースもあります。

ただ、小さなお子様や免疫不全の方、ご高齢者では重症化する事がありますので侮ってはいけない危険なウイルスです。

中盤でお伝えした予防対策を徹底して行い、ご家族共々健康で素敵な毎日が送れるようにしましょうね✨

参考文献

厚生労働省|病気がみえる Vol.15小児科
(株)食環境衛生研究所 Shokukanken.com
日本医師会
「国立成育医療研究センターのホームぺージ」

この記事の監修医師

朝岡 龍博

横浜内科・在宅クリニック 院長:朝岡 龍博 医師 

▶︎詳しいプロフィールはこちらを参照してください。

『クリニックに関わる全ての人を幸せに』
『最後まで患者様と病気と向き合います』

【経歴】

・2016年 名古屋市立大学卒業、豊橋市民病院 初期研修医勤務
・2018年 豊橋市民病院 耳鼻咽喉科
・2020年 名古屋市立大学病院 耳鼻咽喉科
・2021年 一宮市立市民病院 耳鼻咽喉科
・2022年 西春内科・在宅クリニック 副院長
・2023年 横浜内科・在宅クリニック 院長

【資格】

・舌下免疫療法講習会修了
・厚生労働省 指定オンライン診療研修修了
・緩和ケア研修会修了
・難病指定医
・麻薬施用者