発熱で下痢が起こるのはなぜ?嘔吐なしの場合やコロナの可能性を解説

発熱下痢

下痢が起きた時、まず真っ先に「変な物食べたかな?」と疑う事が多いかと思います。

発熱を伴う下痢は非常に不快で、日常生活に支障をきたすことも少なくありません。

今回はその中でも、発熱で下痢が起きた場合の解説をしていきます。

発熱で下痢が起こる原因

発熱下痢

感染性胃腸炎

嘔吐を伴わない下痢が続く場合、一般的な原因として考えられるのが感染性腸炎です。

腹痛や発熱、血便などの症状も見られます。

通常、数日で症状が治まることが多いため、水分補給や消化の良い食事、安静にすることが大切です。

下痢は体が有害物質を排出しようとする自然な反応なので、下痢止めの使用は控えましょう。

整腸剤などの薬を併用しながら、自然な回復を促すことが重要です。

しかし、慢性的な下痢が続く場合は、深刻な病気の可能性があります。

そのため、大腸カメラ検査や便培養検査などの検査を受けるのを推奨します。

風邪

風邪と呼ばれる感染症には、ウイルスによって引き起こされる「感染性腸炎」というものがあります。

「お腹にくる風邪」とも呼ばれ、多くの場合はウイルス感染が原因です。

風邪では、鼻水やのどの痛み、咳などの気道感染が主な症状として知られていますが、実際には口からの感染や接触、飛沫感染によって胃や腸に炎症を引き起こし、下痢や腹痛、嘔吐などの症状も起こることがあります。

このようなウイルスによる感染の主な原因として、アデノウイルスやノロウイルスなどが挙げられます。 

胆嚢炎

胆嚢炎は、腹部に深刻な痛みをもたらす病気の一つです。

その特徴は、腹膜に炎症が及んだ場合に感じられる「体性痛」と呼ばれる非常に鋭い痛みで、上腹部に持続的な強い痛みが起こります。

この体性痛は、腹膜に炎症が広がると発生し、緊急の医療処置が必要とされます。

胆嚢炎は、その症状から判断して診断・治療を行うことが重要です。

関連記事:腹痛が起こる・続く原因のまとめ|緊急性の高い痛みの特徴も解説

発熱で下痢が起きたらコロナの可能性がある?

発熱下痢

新型コロナウイルス感染症では、下痢が報告されています。

日本消化器病学会のウェブサイトでも、「原因が特定できない下痢が4〜5日続く場合」を留意すべき点として挙げています。

その他にも発熱や息切れ、疲労感、味や匂いの異常も症状として現れることがあるため注意が必要です。

これらの症状がある場合は、医療機関を受診する際に事前にお知らせください。

その他起こりやすい症状

発熱下痢

下痢の際には、以下などの症状も現れることがあります。

  • 頭痛
  • 吐き気
  • 関節痛
  • 胃の痛み
  • 悪寒

これらは、体の免疫反応や水分や栄養素の不足から起こるものです。

十分な水分と栄養を摂取し、安静にして、症状の改善を待つことが大切です。

しかし、症状がひどい場合や長く続く場合は、医師の診察を受けましょう。

関連記事:腹痛と「吐き気」「冷や汗」「顔面蒼白」「下痢」が同時に見られる場合に考えられる原因とは?

発熱で下痢が起きたときの対処法

発熱下痢

水分補給を十分に

発熱や下痢、嘔吐がある場合は、水分摂取が非常に重要です。
特に高齢者などの体力の弱い人は、1~2日で脱水症状を起こす可能性があるため、積極的に水分を補給しましょう。

早めの受診を検討

脱水の徴候が見られたり、食中毒が疑われる場合は、早めの受診を検討しましょう。
脱水の兆候としては、喉や口が乾く、尿が出ない、疲労感、尿の色が濃くなるなどが挙げられます。

新型コロナウイルス感染症の場合

新型コロナウイルス感染症が疑われる場合は、“新型コロナ受診相談窓口”やかかりつけ医に電話で相談し、指示を仰ぎましょう。

発熱を伴う下痢で受診すべき目安とは

発熱下痢

吐き気やおなかの痛みに注意

吐き気やおなかの痛みは、体が何かしらの不快感を感じているサインです。
体がカラにしたい、休息が必要という合図です。

食事を控えて休息を

吐き気や下痢がある場合は、食事をストップして休息をとりましょう。
水分は少しずつ摂取するようにし、症状が翌日も続く場合はかかりつけ医を受診します。

注意が必要な症状

吐くものがないのに何度も吐いたり、脱水症状が進行していたり、意識状態が良くない場合は、夜間でも救急病院を受診する必要があります。

関連記事:子供の下痢が続くのは病気?受診すべきタイミングはいつ?

発熱などの症状は横浜内科・在宅クリニックへ

横浜内科・在宅クリニックでは、発熱や風邪症状がある患者様を発熱外来にて診察させていただいております。

お電話・WEBアプリから簡単に予約ができますので、発熱などの風邪症状でお困りの場合はお気軽にご相談ください。

当クリニックでは、新型コロナウイルス、インフルエンザの同時迅速検査キットを使用して検査を行っています。

ご不明な点などございましたら、気軽にお問い合わせ下さい。

まとめ

下痢は風邪の時の熱と同じく、それ自体は身体が戦っている状態なので、できる限り自然な回復を待ちましょう。

慢性的な下痢が続く場合などは深刻な病気の可能性があるので、すぐに医師へご相談ください。

参考文献

横浜内科・在宅クリニック|下痢を出し切る方法はある?原因や種類、対処法について解説

大阪江坂胃腸内科・内視鏡クリニック|急性腸炎、感冒性腸炎(お腹にくる風邪)

家来るドクター|腹痛が起こる・続く原因のまとめ/緊急性の高い痛みの特徴も解説

イーヘルスクリニック新宿院|発熱に伴って下痢・嘔吐がみられる原因とは?~病気の詳細と対処法を解説~

わこうキッズ|子供の病気Q&A(病気知識)

この記事の監修医師

朝岡 龍博

横浜内科・在宅クリニック 院長:朝岡 龍博 医師 

▶︎詳しいプロフィールはこちらを参照してください。

『クリニックに関わる全ての人を幸せに』
『最後まで患者様と病気と向き合います』

【経歴】

・2016年 名古屋市立大学卒業、豊橋市民病院 初期研修医勤務
・2018年 豊橋市民病院 耳鼻咽喉科
・2020年 名古屋市立大学病院 耳鼻咽喉科
・2021年 一宮市立市民病院 耳鼻咽喉科
・2022年 西春内科・在宅クリニック 副院長
・2023年 横浜内科・在宅クリニック 院長

【資格】

・舌下免疫療法講習会修了
・厚生労働省 指定オンライン診療研修修了
・緩和ケア研修会修了
・難病指定医
・麻薬施用者