PM2.5・黄砂のアレルギー症状の特徴や流行時期|対策方法も解説

PM2.5

こんにちは!横浜内科・在宅クリニックの院長を務めております、朝岡です!

私たちは、生命活動を維持する為に自然に息をしますが、息をするたびにPM2.5や黄砂のような微細な粒子が体内に入る事があります。

これらは特に呼吸器系(肺や気管支)に悪影響を及ぼす可能性があり、注意が必要です!

とはいえ、呼吸を止めるわけにはいきませんよね笑

今回は、PM2.5や黄砂についての概要や、流行時期、対策方法について詳しくご説明させていただきます♪

それでは見ていきましょう!

PM2.5・黄砂とは

そもそもPM2.5とは何なのでしょうか…?

何となく聞いた事がある方も多くいらっしゃるかと思われます!

黄砂との違いも含めてご説明いたしますね。

PM2.5の概要・要因

PM2.5

PM2.5とは、微小粒子状物質と呼び、粒径2.5μm(2.5mmの千分の1)以下の粒子状物質です。

と、言われてもなかなか想像しにくいかと思います。

具体例を挙げますと、

   🔽髪の毛の太さ:70~80μm
   🔽スギ花粉の大きさ:25~30μm
   🔽黄砂:4μm
   🔽PM2.5:2.5μm
   🔽細菌:1μm
   🔶ウイルス:0.1μm

といったサイズ感になっております。

もう小さすぎて目に見えません笑

PM2.5が排出される原因としては、自動車の排気ガスや工場からの燃焼物など人間の活動が主な原因ですが、火山活動など自然現象によるものもあります。

なんと、身近なところでは喫煙や調理でも発生するのです…

黄砂の概要・原因

PM2.5

比べて黄砂とは、中国大陸の砂漠域や黄土地帯から強風により吹き上げられた多量の砂塵を指します。

春季に風に乗って運ばれ、東アジア各地に影響を及ぼします。

前述したとおり、サイズとしてはPM2.5より大きい4μm程度となっております。

黄砂の中でも2.5μm以下の細かい粒はPM2.5にカウントされます。

PM2.5と黄砂の違い

PM2.5

それでは、この二つの物質の違いは何なのでしょうか?

PM2.5と黄砂はともに大気中の微粒子であるという点では共通しています。

大きな違いとしては、”PM2.5”は”黄砂”と違い、汚染物質として認識されており、大きさや原因、影響度の違いも見受けられます。

どちらも呼吸器系への健康被害が発生する要因となりますので、注意が必要です。

PM2.5・黄砂の流行時期や多い地域について

PM2.5
PM2.5流行時期基本的に一年を通して発生しますが、国内では例年冬から春先にかけてPM2.5の濃度が上昇すると報告されています。
多い地域特に関東を中心とした都市部でPM2.5が多く見られます。
ちなみに、PM2.5濃度が最も高い国は「アフガニスタン」で、75.2μg/m3!
日本のPM2.5濃度は11.1μg/m3で世界145位!
意外ですが、世界全体の中では比較的空気がきれいな部類に入るんです!
黄砂流行時期黄砂に関しても、一年を通して日本列島に飛来していますが、特に2月頃から増加し始め、3月から5月にピークを迎えます。
多い地域先程も申しましたように、中国大陸から日本に飛来する事が多い為、必然的に中国大陸に近い場所ほど黄砂量が多くなります。
・九州(福岡や長崎など)
・西日本(中国、四国地方)
・北日本(北海道や東北、北陸地方)

などの地域は特に発生しやすいので、注意が必要です。

PM2.5・黄砂によるアレルギー症状の特徴

PM2.5

PM2.5と黄砂は、花粉症と同じようなアレルギー症状を起こします。

例えば…

   ✅くしゃみ
   ✅鼻水、鼻詰まり
   ✅頭痛
   ✅目の痒み、皮膚の痒み
   ✅喉の痛みや咳

などの症状がおこります。

どちらも春先に濃度が上昇する為、スギ/ヒノキ花粉症状を悪化させる可能性があります。

また、元々花粉症ではないのに上記のような症状が出る方は、PM2.5と黄砂の影響である事が考えられます。

PM2.5・黄砂の対策方法

目に見えない粒子であるからこそ、対策はしっかり行いましょう!

対策として1番効果のある事は、PM2.5・黄砂の多い日は外に出ない事が一番です。

しかし、そうはいってもずっと家の中にいるわけにもいきませんよね。

そこで、簡単な対策方法をお伝えいたします✨

対策① サイトや天気予報でチェック!

PM2.5

環境省や気象庁により、PM2.5・黄砂のリアルタイム情報を確認できるサイトが提供されています。

天気予報やウェブサイトでこまめにチェックして、PM2.5・黄砂の飛来に備えましょう♪

対策② マスクを正しく着用!

PM2.5

コロナウイルス感染症の感染拡大により、もう飽き飽きしているかもしれませんが、マスクはPM2.5・黄砂対策に必須のアイテムです。

通常の不織布マスクでも、製品によって異なりますが、黄砂やPM2.5の吸入を軽減する上で有効とされております。

対策③ 洗濯物は室内干しor乾燥機を使用!

PM2.5

PM2.5・黄砂が多い時に、外で洗濯物や布団を干してしまうと大量に付着してしまい、より多く吸収してしまう機会が増えてしまいます。

対策①でリアルタイム情報を逐一チェックし、室内干しか、外干しかを判断しましょう♪

病院やクリニックに行くべき?どんな治療方法がある?

PM2.5

PM2.5・黄砂によるアレルギー症状が長く継続している場合は、医療機関を受診する事を推奨しております。

花粉症と同様、原因になる物質の回避が基本となり、これに対症的な薬物治療を加えるという形になります。

横浜内科・在宅クリニックでの対応方法

当院では、PM2.5・黄砂によるアレルギー症状に対し、丁寧な診察及び今後の適切な改善方法をお伝えします。

鼻水や咳、目の痒みなどに対しては内服薬/外用薬にて調整を行わせていただきます。

ご相談事やご不安事あれば、是非当院をお尋ねくださいね♪

横浜内科・在宅クリニック院長 朝岡が実際に経験した例!

黄砂やPM2.5は花粉症シーズンとかぶって飛散したりしますので、実際にスギ花粉のシーズンでは判別がつかないことが多々あります。

また、花粉症がない人は花粉症状の眼のかゆみや鼻詰まりの経験がないため、マスク着用や眼鏡着用での症状軽減を提案すると、症状がかなり軽減され、喜ばれることが多いです。

まとめ

今回は、PM2.5や黄砂についての概要や、流行時期、対策方法について詳しく解説しました。

PM2.5・黄砂は、非常に身近な存在です。

世界規模での環境問題ですので、根本的な原因を無くす事は難しいですが、前述したような対策を行うことは可能です。

PM2.5や黄砂を吸い込む事は、煙草の煙や自動車の排気ガスを大量に吸い込んでいる事だと自覚してみてください!

それだけ身体への健康被害が大きなものになりますので、甘く見ずにしっかりと自分の身体を守りましょうね♪

参考文献
気象庁|黄砂情報
‣環境省|黄砂
‣環境省|PM2.5

この記事の監修医師

朝岡 龍博

横浜内科・在宅クリニック 院長:朝岡 龍博 医師 

▶︎詳しいプロフィールはこちらを参照してください。

『クリニックに関わる全ての人を幸せに』
『最後まで患者様と病気と向き合います』

【経歴】

・2016年 名古屋市立大学卒業、豊橋市民病院 初期研修医勤務
・2018年 豊橋市民病院 耳鼻咽喉科
・2020年 名古屋市立大学病院 耳鼻咽喉科
・2021年 一宮市立市民病院 耳鼻咽喉科
・2022年 西春内科・在宅クリニック 副院長
・2023年 横浜内科・在宅クリニック 院長

【資格】

・舌下免疫療法講習会修了
・厚生労働省 指定オンライン診療研修修了
・緩和ケア研修会修了
・難病指定医
・麻薬施用者