熱中症はもう目の前!!
こんにちは!
最近は天気が良い日が続いていて、気分がいいですね。
日中はかなり日が出ており、かなり暑いですよね。
これから来る夏にかけて、注意が必要なことは『熱中症』になります。
知らず知らずのうちに太陽に体力が奪われてしまい、場合によっては昏睡状態になってしまう可能性がある
『熱中症』について、その原因、症状、そして予防策について今回は深堀していきます。
熱中症とは何か?
熱中症は、体温調節機能が熱ストレスに対応できず、体温が上昇してしまう状態のことをいいます。
つまり『身体が熱くて変な感じがする』っというのが熱中症です。
熱中症には似た言葉がたくさんあり、日射病、熱射病、熱疲労などあります。
熱中症は暑い環境下での長時間の活動や適切な水分補給がなされないことで引き起こされます。
重度の場合、命に関わる症状を引き起こすことも十分にある怖い病気です。
熱中症による死亡者数は1年あたり1000人程度と非常に多く、そのうちの80%以上が60歳とご高齢者が多いのも特徴です。
特に怖いのは熱中症は室内でも普通に起きることです。
独居のご高齢者の方は冷房を付け忘れや、水分の取り忘れがあるといつでも熱中症で倒れてしまう可能性が高いので注意が必要です。
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熱中症の警告サインは?
熱中症の兆候には、以下などがあります。
✅頭痛 ✅めまい
✅体のだるさ ✅吐き気
✅手足のふらつき ✅顔色の悪さ
✅冷や汗 ✅意識の混濁
これらの症状が出現したら、すぐに安全な場所に移動し、水分補給を行い、適切な医療援助を求めることが重要です。
熱中症は主に程度によって3段階によって分けれれています。
これらの区分は、体の反応と症状の重さに基づいています。
軽度・1度熱中症
これは最も軽度の熱中症で、主に暑さと脱水状態が原因で発生します。
大量の汗をかくことで、電解質が失われると筋肉(特に足や腹部)のけいれんや、めまいが生じます。
中等度・2度熱中症
これは少し重度の熱中症で、症状には以下などがあります。
✅頭痛 ✅めまい
✅吐き気 ✅冷や汗
✅心拍数の増加
これは通常、暑さと脱水状態が続いた場合に発生します。
重度・3度熱中症
これは最も重度の熱中症で、命に関わることもあります。
症状には、体温が40℃以上に上昇する高熱、意識混濁、そして場合によっては昏睡状態になることがあります。
これは体温調節システムが適切に機能しなくなった結果、体温が危険なレベルまで上昇するときに発生します。
軽症の方は、水分補給と日陰での安静で改善することが多いです。
中等症~重症の方は意識混濁を認めており、早期改善にて後遺症が残らず済む可能性があり、病院での早急な対応が必要になります。
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熱中症を防ぐためには?
熱中症を防ぐためには、可能な限り熱がこもらないような工夫が必要です。
今からその方法を列挙していきますね。
① 適切な水分補給
炎天下で運動などをするときは、体は大量の汗を分泌し、それにより水分とともに重要なミネラル(電解質)も失われます。
このバランスを崩さないためにも、定期的に水分補給を行うことが重要です。
適切な水分補給は、ただ水を飲むだけでなく、電解質のバランスを考慮したスポーツドリンクの摂取も含みます。
塩分タブレットなどで塩分を補給することも大切です。
梅などの酸っぱいものを食べた方がよいといわれるのも同様の意味があります。
水分補給と聞くとスポーツドリンクをぐびぐびと飲みたくなりますが…
市販のスポーツドリンクの飲み過ぎは、糖を多く含む事から体質によっては、利尿作用によりかえって脱水症状を引き起こしたり、おなかを壊してしまったり、糖尿病の悪化や糖尿病を発症してしまった…ということあります。
そのため、スポーツドリンクの多量摂取はおすすめできません。
そんな時におススメするのが【経口補水液】です!
ご自宅にあるもので簡単に作ることができます。
以下の作り方を見て是非作ってみてください。
経口補水液の作り方
材料↓
水(湯冷まし)…500ml
砂糖…20グラム(はちみつでも可…大さじ1)
塩…1.5グラム
レモン果汁…お好みで
作り方↓
材料をすべて容器に入れて混ぜる。
砂糖と塩は溶けにくいのでしっかり溶かしましょう。
500mlのボトルなどで作ると洗い物も少なく、簡単に作れます。
② 日陰での休息
長時間の直射日光下での活動は熱中症のリスクを増加させます。
できるだけ涼しい場所で過ごすことを心がけましょう。
③ 適切な服装
明るい色の、通気性の良い服を着ることで体温を下げる助けになります。
また、帽子やサングラスを使って直射日光から目を守ることも大切です。
④ 外出時間の調整
可能であれば、日中の暑い時間帯は避け、日が昇る前や日が落ちた後の涼しい時間帯に活動すると良いでしょう。
熱中症は危険ですが、適切な知識と予防策を用いれば防ぐことが可能です。
暑さを甘く見ず、適切な対策を講じて、安全に夏を楽しみましょう。
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熱中症の治療法とは?
熱中症の治療は、程度と症状にはよりますが、基本的には体温を下げて脱水症状を治すことが目標になります。
① 体温を下げる
これは最初に行うべき行動で、熱中症患者を涼しい、できれば冷房が効いている場所に移動します。
さらに、湿ったタオルを体に当てたり、扇風機を使ったりして体温を下げることも有効です。
最も重要なのは、体温を下げて症状を和らげることです。
脇や首まわりが体温を直接下げるのに良いとされています。
これは太い動脈が近くを走っているため、体温がさがりやすいと考えられているからです。
② 水分補給
脱水状態が熱中症の一因となるため、水分を摂取することは重要です。
また水分摂取により体温も下げられます。
ただし、吐き気や意識混乱がある場合は飲むのが困難なので、医療専門家の介入が必要です。
③ 病院での治療
脱水状態の人が多いため、点滴による水分と電解質の補給
そして場合によっては、冷却ブランケットや特別な冷却技術を用いて体温を下げることを行います。
以上が治療法にはなりますが、最も重要なことは、予防策を講じて熱中症にならないようにすることです。
体調に気を付けて今年の夏は楽しく乗り切りましょう!!
横浜内科・在宅クリニック院長 朝岡が実際に経験した例!
マラソン中に倒れて病院に運ばれてきた中年男性がいました。
その日は真夏の炎天下の中での開催だったようで運ばれてきた時は、すでに体は動かせず、意識がもうろうとしておりました。
超音波検査を行い、すぐに脱水になっていることを確認して、点滴を行うことで意識状態も回復、その日に自宅に帰ることができました。
一歩遅ければ、さらに重篤化していたと思うと冷や汗が止まりません。
参考文献:
‣環境省 【熱中症環境保健マニュアル 2022】