子供のアザの原因は?注意すべきアザの種類や応急処置を解説

子供を朝に見た時は、特に何も気にならなかったのに、気付いたら体にアザが出来ている。なんて事はありませんか?

子供は大人と比べて活発に動きますので、非常にアザを作りやすいです。

では、何故アザが出来るのか。

アザの特徴や対処法についてお話ししていきたいと思います。

子供のアザの原因とは?

転倒やぶつけてしまった

体をぶつける事によって、皮下出血をし、その部分が青く見えます。

これを「青アザ」と言います。

スポーツや遊び中のケガ

スポーツは体のぶつかり合いが生じる為、スポーツをしている子供はアザを作りやすいです。

遊びも夢中になると周りが見えなくなり、思わぬ所で事故が発生し、アザを作る事が多いです。

骨折や内出血

骨折する事により折れた部分に激しい痛みが生じ、その周囲が腫れます。

骨折した周りで出血が起こるので、そこに青アザが表れる場合が多いです。

しかし、青アザとして内出血が体の表面に現れるのは、ほとんどの場合、骨折してから数日後になります。

血液の病気

血液の病気によって、体の表面にアザができたりする事もあります。

皮膚や粘膜に明らかな原因(打撲など)もないのに、出血斑(青アザや赤い点状出血)が出現するのが特徴です。

・血管性紫斑病(アレルギー性紫斑病)

この出血斑は、血管壁の異常によって血液が漏れやすくなる為に起こります。

腎臓にも炎症が生じ、腎炎を合併する事があります。

・血小板減少性紫斑病

この紫斑病は、血液を固まらせる成分である血液中の血小板が減少する為に出血しやすくなる病気です。

鼻出血など本来は軽い傷からの出血も、血液が固まりにくいので止まりにくくなります。

生まれつき

生まれつきのアザと言えば、赤ちゃんのお尻などに見られる青アザ「蒙古斑(もうこはん)」が有名です。

蒙古斑の多くは、特に治療をしなくても年齢とともに治っていきますが、まれにそのまま残る事もあります。

他には、ほくろもアザの1つです。

その他、数種類の生まれつきによるアザがありますが、ほとんどのアザは身体に害を与えることはありません。

関連記事:夏休みに多い病気や怪我とは|病院に行く目安も解説

子供のアザの見分け方

色の変化

アザは通常、できた直後は赤紫。

その後、アザがおさまるにつれて皮膚の色が、青色→緑色→茶色→黄色と変化していきます。

なぜ皮膚の色が変化するのかというと、血液中のヘモグロビンという物質が分解・吸収される過程で色が変わるからです。

腫れや痛みの有無

アザが出来た後に、一時的に青紫色に腫れてしまう事があります。

これは皮膚の下に溜まった一時的な出血が原因で、数週間で勝手に消えていく事が多いので大きな問題はありません。

しかし、なかなか腫れや熱感が引かない場合、赤いアザが数時間たっても変化せず、あざが大きくなっている場合は、すぐに病院を受診しましょう。

アザの大きさ

打撲の場合、患部を中心に丸く症状が出るのが特徴です。

しかし、患部だけに留まらない広範囲の腫れや内出血などの場合、骨折を疑いましょう。

子供のアザの家庭での対応

打撲やアザが出来た時に、家庭で出来るケガの応急処置方法【RICE】をお伝えします。

安静(Rest)

ケガをしたら、まずは安静に保つ事が大切です。

安静とは、必ずしも横にして寝かせるとは限りません。

無理に動かすと悪化してしまう可能性があるので、患部にタオルや添え木などを当てて固定します。

冷却(lcing)

患部を氷や氷水などで冷やします。

体温を下げることで、患部の毛細血管が収縮して、腫れや内出血、痛みなどが抑えられます。

ただし、冷やしすぎると凍傷になるリスクがあるので注意しましょう。

圧迫(Compression)

患部にテープ等を巻いて圧迫し、腫れや内出血を最小限に抑えます。

きつく圧迫しすぎると血流障害や神経障害を起こしますので、しびれや変色が生じたらすぐに緩めましょう。

挙上(Elevation)

患部を心臓より高い位置に保ちます。

血液が心臓に向かって流れるので、内出血による腫れを防ぐことができます。

患部の下に座布団やクッション、たたんだ毛布などを敷くとよいでしょう。

関連記事:内出血の症状について!打撲や腫れたときの対処法を解説

子供のアザの受診のタイミング

治りが遅い場合や腫れ・痛みが強い場合、頭や胸、お腹を打撲した場合は病院を受診しましょう。

なかなか治らなかったり痛みが強い場合は、骨折している恐れがあります。

また、頭や胸、お腹を打撲した場合は脳や内臓に傷がついている恐れがある為、すぐに病院を受診して検査を受ける事をおすすめします。

打撲の場合は、万が一、捻挫や骨折の場合でも治療を受けられるので、整形外科を受診しましょう。

横浜内科・在宅クリニックでできる対応

横浜・内科在宅クリニックでは、様々な病気に対する包括的な医療サービスを提供しています。

整形外科に関しては、専門的な対応が難しい場合がありますが、その場合は最適な病院への案内も行っております。

何かお困りの際は、お気軽にご相談下さいませ。

まとめ

子供はアザを作りやすく、アザにも種類があります。

そして、基本的には家での対症療法で良くなります。

しかし、打撲骨折かでその後の対応が変わってきますので、症状が改善されない場合や、痛みが強い場合は病院を受診しましょう。

参考文献

大阪小児科医会|紫斑病

つちや小児科クリニック|こどもの痣(あざ)

小林接骨院

久光健康情報|打撲とは?症状の部位別特徴や骨折との見分け方まで解説

Medical Note

【医師監修】風邪のときお風呂に入っていいの?症状別の入り方は?注意点と入浴を避けた方がよい状態を解説

打撲の腫れや痛み|病院には行くべき?

この記事の監修医師

朝岡 龍博

横浜内科・在宅クリニック 院長:朝岡 龍博 医師 

▶詳しいプロフィールはこちらを参照してください。

『クリニックに関わる全ての人を幸せに』
『最後まで患者様と病気と向き合います』

【経歴】

・2016年 名古屋市立大学卒業、豊橋市民病院 初期研修医勤務
・2018年 豊橋市民病院 耳鼻咽喉科
・2020年 名古屋市立大学病院 耳鼻咽喉科
・2021年 一宮市立市民病院 耳鼻咽喉科
・2022年 西春内科・在宅クリニック 副院長
・2023年 横浜内科・在宅クリニック 院長

【資格】

・舌下免疫療法講習会修了
・厚生労働省 指定オンライン診療研修修了
・緩和ケア研修会修了
・難病指定医
・麻薬施用者