鼻うがいのやり方は?効果やデメリットまで徹底解説!

鼻うがい


鼻うがいはご存知でしょうか?

鼻うがいとは花粉症などのアレルギー性鼻炎や風邪の鼻症状に対して有効とされていますが、やり方を守らないと別の病気や症状が悪化することもあります。

今回は、鼻うがいの効果ややり方などについて詳しく解説していきます。

鼻うがいとは

鼻うがい

「鼻うがい」とは鼻でする「うがい」で、鼻の中をきれいに洗い流すことで鼻の中をきれいに洗浄し、鼻水や鼻詰まりなどの症状を軽減するために効果的な方法です。

鼻洗浄とも呼ばれています。

空気中にはウイルスやほこり、花粉など様々なものが飛んでおり、それらが鼻の中に入り鼻づまりや鼻水、ムズムズ感などを引き起こします。

鼻うがいはそんなトラブルの原因となる鼻腔内の花粉・雑菌・ハウスダストなどを取り除くことが可能です。

鼻うがいの目的

鼻うがい

鼻炎対策や副鼻腔炎(蓄膿症)対策、インフルエンザ対策など目的は様々です。

「のどを守るためにうがいするのと同じ感覚」と考えていただくとわかりやすいかもしれません。

鼻うがいの効果がすごい?メリットとは

鼻うがい

鼻粘膜まで洗える

鼻粘膜には、線毛(せんもう)というごく細く短い毛が沢山生えています。

空気中の小さなチリ、細菌、ホコリなどの微生物は粘液に付着し、奥に運びのどへ送り出されます。

口には鼻のようなフィルター作用がないため、異物はダイレクトに身体に取り込まれますが、鼻うがいはこれらをしっかり洗い流せる方法です。

副鼻腔炎の症状を緩和できる

副鼻腔炎とは鼻腔周囲にある大小の空洞(副鼻腔)に、風邪などが原因で炎症が起こることにより、膿がたまる病気です。

鼻うがいすることにより、鼻粘膜を洗い流し清潔な状態を保つことができます。

それにより副鼻腔炎の症状を緩和することができます。

注入用の容器があれば手軽に実践できる

効果をしっかりと出すには、適切な濃度・温度の食塩水を使用すること、正しい方法で行うことが必要です。

誤った方法は症状を悪化させたり、別の症状を引き起こす可能性があるので注意しましょう。

鼻うがいに必要なもの

鼻うがい

洗浄液用の容器

基本的には下記のような専用の器具を使用した方が良いです。

鼻の穴のサイズや鼻腔の形態でやりやすさは変わりますので、自分に合った容器を見つけましょう。

低用量ハナノアa(30ml) ハナノアb(50ml)
中容量ナサリン(60ml×2) ハナクリーンS(150ml)
高用量フロー・サイナスケア(200ml) サイナスリンス(240ml)
超高用量ハナ通り(250ml) Waterpulse(300ml)

洗浄液

購入時に付属している洗浄液でも、作ってもいいです。

洗浄液の作り方は以下の通りです。

準備するもの

  • 食塩4.5g(小さじ1 杯弱 あじしおや他のミネラルを含む岩塩などは使用不可)
  • 水道水500mL

作り方は沸騰したお湯500ml に4.5gの食塩と溶かし、40℃くらいまで冷やします。(沸騰していない水道水は塩の溶け残りと雑菌の繫殖リスクがあるため使用しないこと)

鼻うがいのやり方と注意点

洗浄液を鼻から入れる

前かがみになり、ゆっくりと鼻から洗浄液を注入します。

勢いよく注入すると鼻の粘膜を傷つける恐れがあり、弱すぎるとしっかり洗浄することができません。

水圧に注意しましょう。

数プッシュする

洗うときは「えー」「あー」と声に出しながら鼻内を洗浄することで、中耳炎や生理食塩水が気管に入ってむせるのを防ぐことができます。

反対の鼻でも同じように行う

数プッシュごとに左右切り替えて両鼻から洗浄しましょう。

優しく鼻をかむ

洗浄後は、前かがみのまま左右に頭を傾けるなどして、洗浄液を全て出すようにします。

鼻を片方ずつかんで、鼻に残った洗浄液を出すのもいいですが、強くかむと中耳炎の原因となるので注意しましょう。

容器の中身とノズルをしっかり洗う

容器をしっかりと洗い、自然乾燥しましょう。

鼻うがいのコップでのやり方は?

鼻うがい

コップに洗浄液を入れて片鼻ずつゆっくりと吸い上げます。

少し下を向き、口を軽く開けた状態でおこなってください。

この動作を2~3 回繰り返します。

一度に吸い上げたり、上を向くと気管の方に入る危険があるので注意しましょう。

鼻うがいのデメリットは?

鼻うがい

やりすぎると鼻粘膜が傷つく

フィルターの役割をしている鼻粘膜まで洗い流して傷つける可能性があります。

1 日2 回程度を目安として行いましょう。

正しいやり方を実践しないと中耳炎になるおそれがある

中耳炎にならないために以下に注意して行いましょう。

  • 洗浄液を飲み込まないようにする
  • 洗浄液は鼻から出すようにする

喉に炎症がある方、鼻づまりが酷い方は症状が悪化する可能性があるので、行わないようにしましょう。

横浜内科・在宅クリニックでできる対応

横浜内科・在宅クリニックでは、夜間休日の往診を行っております。

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外来診療と同じく丁寧に診察いたします。

往診だけでなく電話での無料医療相談も行っていますので、お困りのことがあればご連絡ください。

まとめ

今回は鼻うがいについて解説しました。

鼻うがいは慣れるまで、むせてしまったり鼻の奥にツンとした痛みを感じることがあります。

慣れてくるとスッキリして気持ちよさを感じるかもしれません。

今の季節、風邪や花粉症の対策として鼻うがいを習慣化してみてはいかがでしょうか。

参考文献
健栄製薬│鼻うがい
NeilMed|鼻うがいとは
サワイ健康推進課|お手軽に風邪予防 鼻うがいのススメ
ながとも耳鼻咽喉科|鼻うがい
老木医院|鼻うがい(鼻洗浄)のやり方と注意点

この記事の監修医師

朝岡 龍博

横浜内科・在宅クリニック 院長:朝岡 龍博 医師 

▶︎詳しいプロフィールはこちらを参照してください。

『クリニックに関わる全ての人を幸せに』
『最後まで患者様と病気と向き合います』

【経歴】

・2016年 名古屋市立大学卒業、豊橋市民病院 初期研修医勤務
・2018年 豊橋市民病院 耳鼻咽喉科
・2020年 名古屋市立大学病院 耳鼻咽喉科
・2021年 一宮市立市民病院 耳鼻咽喉科
・2022年 西春内科・在宅クリニック 副院長
・2023年 横浜内科・在宅クリニック 院長

【資格】

・舌下免疫療法講習会修了
・厚生労働省 指定オンライン診療研修修了
・緩和ケア研修会修了
・難病指定医
・麻薬施用者