主治医意見書・要介護認定について思う事。
現状は要介護認定において、
- 介護認定が必要な人がいる
↓
- 地域包括等で主治医意見書を主治医に依頼する
↓
- 主治医意見書をみながら、調査員(一部はケアマネ等に委託)による現場確認される。
↓
- 介護認定委員会による判定
このようになっているはず。
訪問診療を行うようになり、『介護』と『医療』はまるで違うと実感している。
病院での勤務医時代は病気をどのように治すかにフォーカスしていたため、自宅での生活について注力はしていなかったと思う。
また耳鼻科だったので、癌の人の主治医意見書を書くことがあったくらいで、この意見書って何なんだろうっと思っていたぐらいでした。
そもそも医師国家試験でも介護認定についての出題もほとんどないため、医者が主事意見書についての理解をするのも一つ壁があるように思える。
実際に介護認定の部分は『生活ができるかどうか』、『歩行ができるかどうか』、『24時間介助が必要かどうか』の3点なのかなっと思っています。
実際に主治医意見書に書くものとして、『病気について(3つしか書けない)』、『認知症について』、『利き手、身長・体重』、『筋力低下や麻痺について』『生活については(歩行と食事行為についてのみ)』、その他色々。。。
色々書くことがある主治医意見書だけど、意見書を書く側の気持ちとしては結局はさっきの3点のみ書くようなフォームにした方が、よっぽど良いと思う。
②に関して、排泄がどうだ、清潔についてどうだ、食事の準備についてなどは自分で自由欄に書くしかなく、そのような『生活』にフォーカスして医者が書くように指導されていないので、詳細に記入する人もいれば、何も書かない人もいると思う。
もし書いてないとなると調査員の人の判断にほぼ委ねられることになる。
だとするとそもそも主治医意見書なんていらないのではっとなる。
そして④について、学生の時にこの委員会に参加させてもらったことがある。紙ベースですべて話しが行われ、この人は要介護●相当ではない→おかしいですね。下げましょう。などの瞬間的な会話の元判断されているのを見学させてもらった。結局明確な基準があるんだったら、尚更、わかりやすい評価項目のもとで、機械的に判断したらよいのではと今では思う。
結局つらつらと意見書について書いていて思うけど、医者が介入する理由って何?
介護認定の部分は『生活ができるかどうか』、『歩行ができるかどうか』、『24時間介助が必要かどうか』の3点のみであれば、調査員のみで全く問題ないのでは、とやはり思う。
主治医意見書を医者が書くかどうかについて。 実際に支払われるのは意見書記入(4000~5000円程度)+診察代。
https://www.med.or.jp/nichinews/n110805k.html
(2)意見書作成の拒否について
正当な理由があるならば,意見書作成を拒否できるが,その場合,主治医となり得る他の医師を紹介することが望ましい.
正当な理由の具体例:長期間診察を行っていない,専門外である,他に 頻繁に受診している医師がいる など
その後の訪問診療や定期診察につながらないのであれば、嫌な仕事であることは確かかと思う。
初診で知らない人について証明書を書くって、実際に何がわかるんだよって感覚にもなることは事実ある。
それについて医療機関が責任を追いたくないのも十分にわかる。
ただ、強制的に医療を介入させるってのは無理があるよなぁっと思うし、結局は慈善事業ではないため(表向きは違うけど、)そのような発想になることも理解できる。
結論:『医療』と『介護』は別なので、要介護認定については『介護』にお任せするべき。っと個人的には考える。