膀胱炎に市販薬は効く？おすすめ市販薬ランキングや使用時の注意点を解説

膀胱炎は、膀胱に細菌が感染して炎症を引き起こす疾患です。

特に、男性に比べ女性は体の構造から膀胱炎になりやすい傾向があります。

膀胱炎になると

「1日に何度もトイレに行きたくなる」
「おしっこをすると痛みがある」
「トイレに行っても残尿感がある」

など、頻尿、排尿時痛、残尿感などの不快な症状が現れます。

ストレスや体調不良、生理（月経）などがきっかけになって発症することもあり、女性にとっては比較的身近な病気です。

そして、放置していると悪化したり、再発を繰り返したりする可能性があります。

膀胱炎の種類別の特徴と治療法

膀胱炎といっても、実は膀胱炎にも種類があり、それぞれの病気に対して対処法が違うので、一つずつ説明していきますね。

急性膀胱炎

原因

膀胱に細菌が感染して起こる急性の尿路感染症であり、一般的に膀胱炎と呼ばれるものは急性膀胱炎の症状のことを指します。

主に大腸菌が原因となることが多いですが、その他の細菌や性行為後の感染も原因となります。

通常は抗生物質を数日服用すると治るため、簡単に考えられがちですが、細菌が腎臓に逆流して腎盂腎炎を起こすことで重症になってしまう可能性がある病気です。

また、長時間トイレを我慢、ストレスや過労による抵抗力の低下によって起きる場合もあります。

高齢者の場合には筋力が落ち、尿がしっかりと排出されずに膀胱内で細菌が繁殖し、水分摂取量が少ないために尿量が減り、尿とともに細菌が排出されにくくなってしまうために急性膀胱背になることもあります。

症状

• 排尿時に痛みがある。
• 排尿の最後にしみるような強い痛みがある。
• 1日10回以上トイレに行きたくなる。
• 尿が白濁する、尿の色が濃い。
• 尿に血が混じっている。
• 残尿感

※上記の症状の他に高熱や腰痛の痛みなどがある場合は腎盂腎炎が疑われます。

その際にはすぐに病院に受診することをお勧めします。

また高齢者の場合、全身症状が現れにくいため、高熱が出ないことがあるので要注意です。

子供が腎盂腎炎になっても重症化しやすいため、早急に病院受診することをお勧めします。

治療法

急性膀胱炎の治療には2種類あります。

①  水分を出来るだけたくさん飲む。

自らの尿を出すことにより洗浄を期待できます。

膀胱や尿道に常在する菌を洗浄することで、膀胱炎症状を軽減させます。

② 抗生剤による治療を行います。

多くの場合は、ニューキノロン系抗菌剤やセフェム系抗生物質を用います。

治療が早ければ数日で症状が改善します。

慢性膀胱炎

原因

 慢性膀胱炎とは、急性膀胱炎の症状が改善せずに、3か月以上、持続的に膀胱炎が続く状態のこといいます。

特に閉経後の中高年女性に多く、自覚症状が比較的穏やかなことが特徴になります。

また慢性膀胱炎になる人には、何らかの基礎疾患を持っていることが多いことが分かっています。

原因となりうる基礎疾患を以下にあげます。

• 尿路結石
• 前立腺肥大症
• 膀胱がん
• 糖尿病

基礎疾患以外の原因は以下のものがあげられます。

• 尿道内の異物
  尿道に長期間置かれたカテーテルなどの“異物”が細菌感染を起こし、症状が慢性化することがあります。
• 薬剤による副作用・放射線後の副作用
  免疫抑制薬や抗アレルギー薬などの一部の薬（薬剤性）、また放射線治療の副作用（放射性）として慢性膀胱炎が起こることがあります。
  この場合、主な症状として血尿が現れます。薬剤性の場合は、原因となる薬の服用をやめることで症状は改善していきます。

症状

• 頻尿
• 排尿時の痛みや不快感
• 血尿
• 排尿後の不快感
• 尿の濁りや異常な匂い
• 性的な不快感
• 下腹部や骨盤の痛み
• 慢性的な疲労感

治療法

慢性膀胱炎は細菌性と非細菌性に分類されて、治療法はそれぞれ異なります。

• 細菌性の場合
  細菌性の場合は、急性膀胱炎と同様に抗生物質や抗菌剤を用いて治療を行います。
  治療期間は、5～7日程度で、抗菌薬を変更した場合でも２週間程度で治ります。
• 非細菌性の場合
  非細菌性の慢性膀胱炎の場合、原因の多くが基礎疾患であることから、　それぞれの原因となっている疾患に合わせた薬を選択して治療を行い、症状を軽減させていきます。

日常生活においてできること

どの膀胱炎についても日常的に行えることは共通です。

1. 水分を十分に取って排尿を促し、膀胱をきれいに保っておくこと。
2. こしょう・唐辛子・わさびなどの刺激性の食品を控える
3. 膀胱に尿を溜める練習をする（膀胱訓練）

関連記事：慢性腎臓病になる原因とは？症状やステージの特徴を解説

胱炎に市販薬は効く？メカニズムは？

膀胱炎に使用できる市販薬は主に漢方薬で、初期症状が軽いときに飲み始めるのが効果的です。

漢方薬を使用することで、膀胱炎の症状が早く治ります。

主な市販薬の作用のメカニズムとして４つの作用があります。

1. 抗炎症作用（炎症を抑える）
2. 抗菌作用（菌の繁殖を抑える）
3. 鎮痛作用（痛みを抑える）
4. 利尿作用（排尿により、菌を体外へ流す）

これらの作用により、膀胱炎に対して効果があります。

膀胱炎におすすめの市販薬ランキング

残尿や頻尿感が気になる方におすすめ

レディガードコーワ

有効成分フラボキサート塩酸塩は、医療用医薬品でも使用されている成分で頻尿や残尿感などの症状に効果があると考えられています。

要注意点として、市販薬では女性のみに使用可能で、男性には使用できない点になります。

八味見黄丸

8種類の生薬から構成され、水分代謝を調整する効果がある漢方薬です。

頻尿や排尿困難のほか、むくみやかすみ目などの症状にも効果が期待できます。

ユリガードL

フラボキサート塩酸塩を配合した頻尿・残尿感の改善薬です。

トイレに行く回数が多かったり、寝ているときにトイレで起床したりする頻尿に悩まされている女性におすすめです。

排尿痛が気なる方におすすめ

ボーコレン

ボーコレンは11種類の生薬から構成される五淋散です。

膀胱の炎症を抑え、菌を押し流す効果をもち、辛い排尿痛や残尿感に効果的です。

パウチタイプで、持ち運びがしやすくなっています。

クラシエ竜胆瀉肝湯エキス錠

熱感や痛みなど炎症が強いタイプの排尿トラブルで効果期待できます。

漢方が苦手な方でも服用しやすい錠剤タイプになります。

五淋散エキス錠N

排尿痛や頻尿、不快感といった泌尿器のお悩みは、泌尿器の炎症によって生じている事があります。

その時に有効なのが、五淋散です。

服用しやすい錠剤タイプで、膀胱炎様症状に効果を発揮します。

むくみ解消・水分代謝を良くしたい方におすすめ

ツムラ漢方　猪苓湯　エキス顆粒A　

尿量を増やして悪いものを洗い流す力を高める作用があります。

そのため、頻尿や残尿感、排尿痛などの排尿トラブルに幅広く使用できる漢方です。

2歳以上から使用できるので、子供の症状改善にも期待できます。

クラシエ　漢方牛車腎気丸料エキス錠

牛車腎気丸は、八味地黄丸に2種類の生分を加えることで、より痛みや利尿促進に効きやすくした漢方です。

むくみや尿量減少などが強い症状に効果的です。

漢方が苦手でも飲みやすい錠剤タイプになります。

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膀胱炎で使用する市販薬と処方薬の違い

膀胱炎の市販薬は、症状を軽くする作用が中心で原則的に細菌の増殖を抑えたり殺菌したりする効果はありません。

生薬が持つ抗炎症作用や利尿作用などにより炎症を抑え、細菌の排出を促す効果が期待できます。

そのため、軽度の膀胱炎であれば市販薬でも対応可能です。

もちろん発熱を伴うような腎盂腎炎まで進行している場合はすぐに病院にて抗生剤による加療が必要になります。

膀胱炎に市販薬を使用する際の注意点

膀胱炎の市販薬を使用する際は以下の点に注意してください。

• 用法容量を守る
  説明書に記載されている飲み方を守って続けましょう。
• 薬は推奨された期間で続ける
  細菌をしっかりと排出して再発を防ぐためにも推奨されている期間は飲み切りましょう。
• デリケートゾーンを清潔に保つ
  デリケートゾーンにいる細菌からの感染症です。
  清潔に保つことで再発予防になります。
• トイレを我慢しない
  市販薬の効果で尿量が増えトイレが近くなりますが、早く治したい場合はこまめにトイレに行きましょう。
• 水分をしっかりとる
  水分をとって尿量を増やすことで細菌の排出が促されます。
  しっかりと水分補給してトイレに行きましょう。
• 疲れや冷えに気を付けましょう
  疲れは免疫を低下させ、感染症にかかりやすくなる原因となります。

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まとめ

今回は、膀胱炎の原因や症状、効果のある市販薬などについて解説しました。

膀胱炎は身近な病気で、一度かかると繰り返し起きます。

困っている人もたくさんいるでしょう。

膀胱炎の予防法についてもご紹介させていただきましたので、是非日常生活で取り入れてみてください。

この記事が皆様の参考になれば幸いです。