五十肩の初期症状をチェック|なりやすい人の特徴と対処法とは?

今まで上がっていたところまで手が上がらなくなった経験ありませんか?

年を老いることで、だんだんと体は劣化していき肩の可動域も下がってきてしまいます。

五十肩は可動域が下がるだけでなく、痛みも誘発されるため、生活に非常に困る病気です。

今回、医療法人幸龍家の理事長である朝岡 龍博が五十肩についてわかりやすく説明していきますね。

五十肩の症状とは?

五十肩の正式名称は肩関節周囲炎と言います。

いわゆる肩凝りとは違い、肩関節に加齢による炎症が起きる病気です。

症状としては、突然肩の痛みが現れ、腕が上に挙がらないなどの肩の関節の動きが悪くなります。

その肩の痛みは安静にしていても痛むことがあり、寝ている時にも痛みで目が覚めてしまう事があるぐらいつらい病気です。

よく50歳になると発症することから五十肩と呼ばれるようになりました。四十肩なども同じ類の病気になります。

全人口の2~5%の人が五十肩に罹患しているとわかっています。

もちろん時が経てば自然と治る事もありますが、放置すると肩関節が固まって動きにくくなることもあるので注意が必要です。

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五十肩の初期症状をセルフチェック

五十肩かも?と不安に感じる方は以下のセルフチェックをお試しください。

下記症状に該当する場合、五十肩の可能性があるため、無理せず医療機関に相談しましょう。

五十肩になりやすい人の特徴とは?

40~60歳代の中高年層に多く、以下などに該当する人は五十肩になりやすいと言われています。

  • 過去に肩を酷使した経験がある人
  • 猫背だったり姿勢が悪い人
  • 運動不足の人
  • 慢性的なストレスが多い人
  • 糖尿病や甲状腺疾患やパーキンソン病等の基礎疾患がある人
  • ホルモンバランスの乱れ(更年期だったり自律神経のバランスが崩れている状態)がある人
  • 睡眠不足の人
  • 肩に負担のかかる姿勢(デスクワークや家事等)で長時間作業を続けている人

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五十肩の症状を悪化させないための対処法

肩の痛みが強い期間は無理に動かさず、安静にする必要があります。

無理な動作やストレッチをしていると炎症が悪化することがあるため、激しい運動、重い荷物を持つ等の痛みを伴う動きは避け、肩に負担の少ない姿勢を取って頂くのが良いです。

夜間に痛みがある人は痛みのない方の肩を下にして、肩を守るように意識しましょう。

五十肩の場合は肩を冷やすのではなく温めて頂く方が良いので、温湿布を貼ったりホットパックを用いたり、入浴時に湯船にゆったり浸かって下さい。

痛みが落ち着いてきたら、肩周りの関節や筋肉の炎症で凝り固まっているのをほぐす為にストレッチやリハビリを行いましょう。

色んなストレッチやリハビリがありますが、その一つとして振り子運動が効果的です。

肩の力を抜いて、腕を振り子の様に動かすことで肩の関節の可動域を広げ痛みを和らげます。

痛みが長引く場合は自己判断せず、是非整形外科に早めに受診して下さい。

五十肩の症状を放置した場合のリスク

五十肩を放置すると肩関節が固まって動きが制限され回復しづらくなります。

また、肩こりや痛みの慢性化が続く方もいます。

よって痛みがある程度落ち着いたら、痛みのない範囲内でストレッチやリハビリを行い、肩関節周辺をほぐしていきましょう。

肩関節を動かない状態を続けていると、二次的問題として脊柱や胸郭の機能低下を起こしたり、猫背等の姿勢が悪くなることがあります。

横浜内科・在宅クリニックでできること

当院ではエコーを用い、肩関節周囲の炎症を把握し五十肩の診断を行います。

基本的には理学療法や自宅でのストレッチにて治療を行っていきます。

まとめ

今回、五十肩について詳しく説明させて頂きました。

誰しもがなりえる病気で、日常的に体を動かしたり、ストレッチなどを怠っている人が多いので、予防することが大事な病気になります。

ぜひ日常的に無理なく体を動かすように務めましょう。

参考文献

日本整形外科学会 https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/frozen_shoulder.html

この記事の監修医師

朝岡 龍博

横浜内科・在宅クリニック 理事長:朝岡 龍博 医師 

▶︎詳しいプロフィールはこちらを参照してください。

『クリニックに関わる全ての人を幸せに』
『最後まで患者様と病気と向き合います』

【経歴】

・2016年 名古屋市立大学卒業、豊橋市民病院 初期研修医勤務
・2018年 豊橋市民病院 耳鼻咽喉科
・2020年 名古屋市立大学病院 耳鼻咽喉科
・2021年 一宮市立市民病院 耳鼻咽喉科
・2022年 西春内科・在宅クリニック 副院長
・2023年 横浜内科・在宅クリニック 院長
・2025年 医療法人 幸龍家 理事長

【資格】

・舌下免疫療法講習会修了
・厚生労働省 指定オンライン診療研修修了
・緩和ケア研修会修了
・難病指定医
・麻薬施用者