気管支炎におすすめの市販薬9選!ランキング形式で紹介
咳が止まらない、痰が出る。
もしかしたらそれは、気管支炎かもしれません。
気管支炎は、気管支の粘膜に炎症が起きている状態を指します。
今回は、気管支炎の症状や、薬の成分、効果のある市販薬などについて詳しく解説していきます。
- 1. 気管支炎とは
- 1.1. 急性気管支炎
- 1.2. 慢性気管支炎
- 2. 気管支炎の症状
- 2.1. 急性気管支炎の症状
- 2.2. 慢性気管支炎
- 3. 止めてはいけない咳がある?
- 4. 気管支炎に効く薬の成分
- 4.1. 鎮咳成分
- 4.2. 気管支拡張成分
- 4.3. 去痰成分
- 5. 【鎮咳成分】おすすめの市販薬ランキングTOP3
- 5.1. グラクソ・スミスクライン「新コンタックせき止めW持続性」
- 5.2. シオノギヘルスケア「メジコンせき止め錠Pro」
- 5.3. アリナミン製薬「アネトンせき止め錠」
- 6. 【気管支拡張成分】おすすめの市販薬ランキングTOP3
- 6.1. 佐藤製薬「ミルコデ錠A」
- 6.2. 大正製薬「アスクロン」
- 6.3. エーザイ「アストフィリンS」
- 7. 【去痰成分】おすすめの市販薬ランキングTOP3
- 7.1. 杏林製薬「クールワン去たんソフトカプセルRN」
- 7.2. 浅田飴「去痰CB錠」
- 7.3. 佐藤製薬「ストナ去たんカプセル」
- 8. 横浜内科・在宅クリニックでできる対応
- 9. まとめ
気管支炎とは
気管支炎は、気管支という気管と気管から枝分かれした気道の粘膜に、ウイルスや細菌が入り込み、炎症を起こす状態のことを言います。
インフルエンザウイルスやRSウイルスなどへの感染や、マイコプラズマや百日咳菌などの細菌が原因です。
また、ガスや微粒子などの刺激も原因になることがあります。
これらのウイルスや細菌の病原体を排出するために、分泌液が痰となり、咳をして体外に排出されます。
急性気管支炎
通常、急性気管支炎はウイルス感染によって引き起こされます。
上気道炎症状が現れてから、通常3~5日後に気管支炎を発症します。
風邪の症状が見られた後に咳が出る場合は、急性気管支炎を疑います。
ウイルスによる感染が多いですが、一旦解熱した後に再び発熱する場合や、発熱時間が長い場合、全身状態が悪化してくるといった場合には、細菌感染の合併が疑われます。
喫煙者や肺疾患の持病がある方は、繰り返し感染を起こすリスクが高くなり、注意が必要です。
慢性気管支炎
慢性気管支炎は、1年のうちに3ヶ月以上原因不明の咳や痰が続き、かつその状態が2年以上続く場合を指します。
あらゆる検査を行っても原因が特定できない場合、慢性気管支炎と診断されることがあります。
慢性気管支炎の原因としては、アレルギーなどの環境要因や、空気中の有害物質、喫煙や受動喫煙によって気管支に炎症が起き、その症状が続くことが挙げられます。
気管支炎の症状
気管支炎の症状について詳しく見ていきます。
急性気管支炎の症状
急性気管支炎の症状は、鼻水、喉の痛み、疲労などの風邪症状から始まります。
数日後に咳が出始めます。
咳と一緒に少量の痰が出ることがあります。
痰は、白色から黄色または緑色に変化し、粘性が増すことが特徴です。
気管支炎がインフルエンザなどの感染性によるものでない限り、通常は高熱や悪寒は見られません。
気管支炎は気道を一時的に狭めることがあり、喘鳴や息切れが生じることがあります。
これは喘息発作と似ています。
また、インフルエンザなどの感染症では、肺炎などを起こす可能性があり、高齢者や免疫力が低下している方、持病のある方は注意が必要です。
慢性気管支炎
慢性気管支炎の症状には、咳や痰だけでなく、発熱や呼吸時の喘鳴(ゼーゼーとした音)などが現れることもあります。
その他に喉の痛みや疲労感、呼吸困難、胸部の圧迫感などがあります。
止めてはいけない咳がある?
咳には主に、乾性咳嗽と湿性咳嗽があります。
乾性咳嗽は痰が絡まず、「コンコン」という乾いた咳が出ることが特徴です。
湿性咳嗽は痰が絡み、「ゴホゴホ」という湿った咳が出ます。
この湿性咳嗽は、止めない方がいい咳と言われています。
咳止めを使うと痰が出にくくなり、症状が悪化する可能性があるためです。
そのため、咳止めではなく、痰を取り除く薬を使用します。
逆に乾性咳嗽は、咳止めを使用してもいい咳となります。
ただし、むやみに使ってもいいわけではないので、注意が必要です。
関連記事:アレルギーが原因で起きる咳の特徴|効果のある薬や治し方を紹介
気管支炎に効く薬の成分
気管支炎に効く薬を成分別で解説していきます。
鎮咳成分
咳は、ほこりや煙、ウイルスなどの異物に対する生体防御反応です。
気道のセンサーが異物を感知すると、その刺激が脳の咳中枢に伝わり、咳を引き起こすように指令が出されます。
この咳中枢に作用し、咳を抑えるのが咳止めとして主に使用される鎮咳成分です。
デキストロメトルファンやジヒドロコデインリン酸塩などが配合されています。
気管支拡張成分
気管支を広げ、呼吸を楽にしてくれるのが、気管支拡張成分になります。
痰を出しやすくする効果もあります。
テオフィリンや、ジプロフィリン、dl-メチルエフェドリン塩酸塩などが配合されています。
去痰成分
痰が絡む咳には、L-カルボシステインやブロムヘキシン塩酸塩という去痰作用のある成分が有効となります。
L-カルボシステインは、気道の粘膜を修復し、痰を出しやすくします。
ブロムヘキシン塩酸塩は、痰を薄めて出しやすくするものです。
【鎮咳成分】おすすめの市販薬ランキングTOP3
グラクソ・スミスクライン「新コンタックせき止めW持続性」
咳をしっかり止めつつ、痰を出しやすくします。
長時間効果が持続するので、忙しくて飲み忘れしやすい方や授乳中の方におすすめです。
用法・用量:1日2回、1回1カプセル
価格:2505円(24カプセル)
注意点:15歳未満は服用しないこと、眠気あり
シオノギヘルスケア「メジコンせき止め錠Pro」
医療用と同じ量の咳止めが入っており、有効成分は咳止めの効果があるデキストロメトルファンのみという薬になります。
用法・用量:1日3回、1回2錠
価格:1452円(20錠、メーカー希望小売価格)
注意点:15歳未満は服用しないこと、眠気あり
アリナミン製薬「アネトンせき止め錠」
咳を鎮め、呼吸を楽にする薬です。
アレルギーによる咳にも作用します。
用法・用量:15歳以上1日3回、1回3錠 12歳以上15歳未満1日3回、1回2錠
価格:1980円(48錠、メーカー希望小売価格)
注意点:12歳未満は使用しないこと、授乳中の使用不可
関連記事:咳喘息は喘息ではない?違いや症状のチェック項目をご紹介
【気管支拡張成分】おすすめの市販薬ランキングTOP3
佐藤製薬「ミルコデ錠A」
気管支を広げ、咳を鎮める作用があります。痰を出しやすくする成分も含まれています。
眠くなる成分は含まれていません。
用法・用量:1日3回、1回2錠
価格:1078円(24錠、メーカー希望小売価格)
注意点:15歳未満は使用しないこと、授乳中の使用不可
大正製薬「アスクロン」
気管支を拡張し呼吸を楽にする効果のあるメトキシフェナミン塩酸塩を含む、6つの有効成分を配合した微粒タイプの鎮咳去痰薬です。
ゼーゼーという咳や風邪などによる咳や痰に効果があります。
用法・用量:15歳以上1日3回、1回1包 8~14歳1日3回1回1/2包
価格:2035円(24包、メーカー希望小売価格)
注意点:8歳未満は使用しないこと、眠気あり
エーザイ「アストフィリンS」
収縮した気管支を拡張する成分と咳の発生を抑える成分、そしてアレルギー反応を抑制する成分が配合されています。
ゼーゼーという咳や痰に効果があります。
用法・用量:15歳以上1日3回、1回1錠
価格:1738円(45錠、メーカー希望小売価格)
注意点:15歳未満は使用しないこと、授乳中の使用不可、眠気あり
【去痰成分】おすすめの市販薬ランキングTOP3
杏林製薬「クールワン去たんソフトカプセルRN」
2つの去痰成分が配合された薬で、痰を排出し咳を鎮める効果があります。
眠くなる成分はありません。
用法・用量:15歳以上1日3回、1回2カプセル 8~14歳1日3回、1回1カプセル
価格:1540円(24カプセル、メーカー希望小売価格)
注意点:8歳未満は使用しないこと
浅田飴「去痰CB錠」
気道粘膜を正常化し、痰を出しやすくする成分が含まれています。
また、喉に絡んだ痰をうすめて出しやすくする効果もあります。
眠くなる成分はありません。
用法・用量:15歳以上1日3回、1回2錠 8~14歳1日3回、1回1錠
価格:1980円(30錠、メーカー希望小売価格)
注意点:8歳未満は使用しないこと
佐藤製薬「ストナ去たんカプセル」
2つの去痰成分を配合し、痰が絡む咳を抑えます。
用法・用量:15歳以上1日3回、1回2カプセル 8~14歳1日3回、1回1カプセル
価格:1080円(18カプセル、メーカー希望小売価格)
注意点:8歳未満は使用しないこと
関連記事:【子どもの喘息】小児気管支喘息とは?悪化してしまう原因や発作が出た時に楽になる方法
横浜内科・在宅クリニックでできる対応
横浜内科・在宅クリニックでは、丁寧な問診、診察を行います。
症状に応じた薬の処方も行っています。
咳が止まらない、痰が出るなどの症状があれば、まずはお気軽にご相談ください。
当クリニックはオンライン診療も行っており、診察から処方までご自宅にいながら受けることが可能です。
オンライン診療のやり方や費用など詳しくはこちらをご覧ください。
まとめ
今回は、気管支炎の症状や、薬の成分、効果のある市販薬などについて解説しました。
気管支炎は、咳や痰が一般的な症状です。
鎮咳成分や気管支拡張成分、去痰成分のある薬が効果的で、市販薬についてもご紹介させていただきました。
この記事が皆様の参考になれば幸いです。
参考文献
- 結城病院「気管支炎」
- MSDマニュアル「急性気管支炎」
- つばさ在宅クリニック西船橋「慢性気管支炎とは?慢性気管支炎の症状や原因」
- スマート脳ドック「市販の咳止め薬は使ってもいいの? 咳の種類によって使い分けたい医薬品」
- E PARK「【薬剤師が解説】咳が続く方に!気管支炎におすすめの市販薬6選」
- minacolor「気管支喘息に市販薬は使える?|薬の選び方や成分を解説」
横浜内科・在宅クリニック 院長:朝岡 龍博 医師
『クリニックに関わる全ての人を幸せに』
『最後まで患者様と病気と向き合います』
【経歴】
・2016年 名古屋市立大学卒業、豊橋市民病院 初期研修医勤務
・2018年 豊橋市民病院 耳鼻咽喉科
・2020年 名古屋市立大学病院 耳鼻咽喉科
・2021年 一宮市立市民病院 耳鼻咽喉科
・2022年 西春内科・在宅クリニック 副院長
・2023年 横浜内科・在宅クリニック 院長
【資格】
・舌下免疫療法講習会修了
・厚生労働省 指定オンライン診療研修修了
・緩和ケア研修会修了
・難病指定医
・麻薬施用者
投稿者プロフィール
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